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風林火山

 仕事の内容からはずれますが、少し趣味のお話です。プロフィールにも書いておりますが、約5年前から書道を始めました。小学生の時に地元の書道教室にも通っておりましたが、ふと、もう一度習いたくなり精神集中にも良いかと思い、近くの教室に通うことになりました。

 そんなある時、お稽古中に習作の指導を師匠に仰いだ際、「字が疲れている」と言われました。その時は体調が悪く何も伝えてはいなかったのですが、「見るだけで分かるわよ。その時の体調とかも全部字にでるのよ」だそうです。確かに心身の状態がよいときは字も大きく元気な雰囲気がありますが、調子が悪いと小さかったり弱々しい印象になっているなと、気づかされました。自分の状態も把握しながら良い作品を作り出す難しさもありますが、色々出展する楽しみも得ております。

 さて芸術の秋なので、毎年文化祭に出品しております。毎回何を書こうか決まるまで本当に悩むのですが、今年は師匠と相談していたところ「昔、風林火山書いた人もいたわよ」とのお話から、最近風林火山を調べていたことを思い出し、それにしたいと申し出ました。「ただね、これ男性しか書いてないのよ(笑)」と言われましたが、書きたいものを書いたほうが良いと思い「それにします!」と決めてしまいました。
ちなみに書いた作品はこちらです。

 「風林火山」は武田信玄の軍旗で有名ですが、出典が孫子の兵法であることを知り、原文を調べてみました。
  其疾如風(そのはやきことかぜのごとく)
  其徐如林(そのしずかなることはやしのごとく)
   侵掠如火(しんりゃくすることひのごとく)
  不動如山(うごかざることやまのごとく)

ここまでが有名な風林火山ですが、実は続きがあり、
  難知如陰(しりがたきことかげのごとく)
  動如雷霆(うごくことらいていのごとし)

と全文はこのようになっておりました。
 深く理解するにはまだまだ読み込んで体得していくしかないのだろうなと思いますが、古典は現代にも通じる不変のものがあり奥深いものがあるなと、しみじみ感じた秋の夜長でした。

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